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徳島が名産の『すだち』について徹底解明
近年すだちは名前が知れ渡ってきましたがまだまだメジャーな食べ物ではありません。
名前だけは知っているけど見たことや食べたことが無いって人もいるでしょう。
「かぼす」の小さいのが「すだち」と思われている方もいます。
それもそのはずで見た目はほとんど同じです。
その微妙な違いを含め「すだち」について徹底解明します。
かぼすとの違いは?
見た目
こちらの2枚の写真を見比べてください。
どっちが「すだち」か「かぼす」か解るでしょうか?
見た感じほぼ同じに見えますね。
正解は㊤が「すだち」で㊦が「かぼす」でした。
余裕♪余裕♪馬鹿にしてんのか!!!!って方は他のページでも見ててください。
あなたはすだちについての知識は十分豊富です。
しかしたまたま当たっただけ・・
全然違いがわからないって方はこれから勉強していきましょう。
そもそも見た目でわかるのか?
頭頂部がドーナツ状に盛り上がっていればかぼすで、
頭頂部盛り上がっていなければすだちです。
う~んまだわかりにくいですね。
もっとも分かり易い見た目での違いはその大きさにあります。
かぼす・・・1個100から150gとテニスボールくらいの大きさ。
すだち・・・1個30から50gと小さく、ゴルフボールくらいの大きさ。
これならまだ分かり易いですね。
ここまでの理解度でよく大きいのがかぼす、小さいのがすだちと思われている所です。
もっと掘り下げて行きましょう。
それぞれの共通点
かぼすもすだちもミカン科で、柑橘類である。
ともに未熟果のほうが風味があるため、緑色のまま収穫されます。
緑色の段階で収穫されますが、それを過ぎて熟すと黄色っぽくなります。
どちらも日本料理の風味づけで活躍する柑橘類で、性質もよく似ています。
味についてもそれぞれ結構、似ています。
それぞれある地域で9割以上が生産されている。
それぞれの生産地
すだちは徳島県が生産地で全国シェア9割以上
徳島県産(約394トン)で全体の約98%を占めています。
佐賀県産(約4.2トン:約1%)
高知県産(約2.5トン:約1%)となっています。
かぼすは大分県が生産地で全国シェア9割以上
大分県産(約109トン)で全体の約96%を占めています。
佐賀県産(約1.2トン:約1%)
群馬県産(約1.2トン:約1%)となっています。
それぞれの歴史
栽培開始時期に違いがあります。
すだちは江戸時代から栽培されており
かぼすは昭和46年以降から栽培され始めました。
かぼすは近年より栽培され始めた比較的新しい果実です。
なのでかぼすはすだちに比べ歴史が浅くなります。
それぞれの旬
かぼすの旬は8~10月
すだちの旬は8~10月
よく似ているだけあって旬の時期もほぼ同じですね。
ハウス栽培も盛んに行われておりそれぞれ周年出回っています。
かぼすの名の由来
かぼすは江戸時代に中国より伝わって、
風邪薬や皮膚の薬として使われていたそうです。
昔は、皮を刻んで虫よけ用に燻(いぶ)して使われておりました。
これにより
となったのが由来と言われています。
すだちの名の由来
「すだち」を漢字で書くと「酢橘」となります。
酢橘(すたちばな)と呼んでいました。
たちばなとは・・・生食されたミカン類の総称
これにより
酢橘(すたちばな)→酸っぱい橘(たちばな)→すっぱいたち→すだち
となったのが由来と言われています。
すだちの木
花期は5~6月となり真っ白な花を咲かせて、夏を過ごし、そして秋ごろには実ができてきます。
すだちは他の香酸柑橘類には全く含まれない2種類のフラポン「スダチチン、デメトキシスダチチン」が発見されており、香気の大きな要因となっています。
すだちの販売サイズ
すだちのサイズはL~4Lまであります。
すだちの大きさや等級により仕分けされますが、
大きさや等級で品質(味)が変わることはありません。
贈答品として最も人気があるのは2Lです。
高級料亭などでは殆どが2Lだと聞きますが、サイズにより値段が変わることも多いです。
品質(味)が変わらないのでサイズは使用する人の好みの問題ですね。
サイズの目安は、1キロで、3L=約30個、2L=約40個、L=約50個ぐらいです。
すだちの保存方法
2℃~5℃ぐらいの冷蔵が最適といわれています。
光を通さない黒い保存用のビニール袋に出来るだけ空気に触れさせずに、冷蔵庫で保存して下さい。
鮮度保持剤がありましたら、一緒に入れておくとより長持ちします。
また実が触って硬いものは比較的長持ちします。
長期間の保存としては果汁を絞り、小ビンに入れ冷蔵庫で保存するとよいでしょう。
すだちの知られざる効果
すだちの実はレモンを上回る豊富なビタミンCを含み、果汁はもちろん果皮まで薬味などに使われ、絞って、輪切りで、果皮をすり下ろしてと果実すべてが利用できます。
そしてすだちの高い香りには免疫機能とホルモンバランスを正常に保つ効果があるとされます。
また「エリオシトシン」という成分がすだちには含まれています。
この「エリオシトシン」は抗酸化作用を発揮して体の老化などを防いでくれます。
また、胃液の分泌を正常にする働きがあり、胃弱の人や食欲不振に効果があります。
その他、花粉症の程度を軽くする効果やカルシウム吸収を促進する効果、糖尿病の症状を軽減する効果など、すだちには無限の可能性が広がっています。
とくに糖尿病は現代病と呼ばれる生活習慣病のひとつでもありますし、ここ数年で患者数が激増している疾病です。
これからは糖尿病予防の為にもすだちを食卓に添えてみてください。
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